事件名
ロサンゼルス人種暴動

国 名

アメリカ
年月日 1992年4月〜5月
詳 細

警官による暴行シーンを写したビデオテープが証拠として提出されたが、警官は無罪となった。無罪評決を出した陪審団は白人が多数を占めていたという。 黒人たちの怒りに火をつけたのは、公平さを欠いた全面無罪の評決であるとともに、ビデオによる具体的なビジュアルの効果だったと言えるかもしれない。その後、日本では、黒人達が集団で一人の白人を暴行、頭を壁にたたきつける場面や、市民の白昼の銃撃戦などのシーンが、繰り返し放送された


1992年4月29日、カリフォルニア州地方裁判所陪審はロサンゼルス市で黒人青年に暴行した。白人警官4人に全面無罪の評決を下した。この評決に怒った黒人が市役所などのビルに放火し、商店の略奪を行い、サウスセントラル地区は暴動と化した。暴徒はさらに韓国系アメリカ人の経営する商店100軒以上を襲撃し、人種対立となった。5月1日にはブッシュ大統領は軍を派遣し、2日、事態は鎮静化した。死者52人、負傷者2383人を数えた。司法省は、暴動の発生後、白人警官4人について連邦大陪審が公民権法違反の疑いで検査を開始したと発表した。
(浦野起央編著『20世紀世界紛争事典』三省堂(2000年)より抜粋)