事件名
イスラエルのイラク原子炉爆撃

国 名

東アラブ域外
年月日 1981年6月
詳 細

1981年6月7日、モサド工作によりイスラエル空軍のF-15,F-16戦闘機15機が1000キロ以上飛行してバグダット南方約20キロに建設中のオラシック原子炉を爆撃し破壊した。イスラエル政府は、イラクの原子炉は原発製造を目指しており、イスラエルの存在を脅かすものと声明した。8日イラクは国連に提訴した。10日米国はイスラエル引き渡し予定のF-16戦闘機4機の引き渡し凍結を決定した。11日バグダットで開催のアラブ連盟外相会議は、イスラエルに対する制裁を国連に要請する決議を採択したが、19日採択の国連決議はイスラエル非難に止まり、制裁措置はもりこまれなかった。7月、サウジアラビア情報相は爆撃されたイラクの原子炉の再建の為の全面的な資金援助をすると表明した。
(浦野起央編著『20世紀世界紛争事典』三省堂(2000年)より抜粋)