事件名
イスラエル軍ジェニン侵攻

国 名

パレスチナ自治区
年月日 2002年4月
詳 細

2002年4月、多数の死者を出し続けているパレスチナ武装組織による自爆テロへの報復として、イスラエル政府は大規模なテロ掃討作戦を展開。ヨルダン川西岸のパレスチナ自治区への侵攻、ナブルス旧市街や、同市周辺とともに、難民キャンプのあるジェニンなどを制圧した。ジェニンでは、 戦車を含む四十台以上の車両とヘリコプターにより、 武装組織の拠点と見られる難民キャンプの建物を砲撃などにより破壊し、パレスチナ人の一般市民に多数の死傷者が出た。発表された死者数には、イスラエル側と、虐殺が行われたと主張するパレスチナ側とで大きな開きがある。武装戦闘員のみを攻撃したとするイスラエル軍の主張と、テロと無関係な一般市民が有無を言わさず殺されていったというパレスチナ側の主張にも食い違いがあり、パレスチナ人が人間の盾として使われたという証言もあった。国連による調査団が組織されたが、人選の偏りがあるなどの理由によりイスラエル政府が受け入れを引き延ばしたため、綿密な調査は行われなかった。イスラエル政府の強硬な姿勢に対しては、国際世論による非難が集中している。